■■■スタティックLCDパネルのロジックIC(74HC595)による直接駆動■■■

通常のLCDパネルは専用のドライバーICをMPUで制御して表示させます。

しかし、今回はあえてロジックICで直接駆動させることによりその駆動波形

を観察しLCD制御の基本を学習する。

なお、ほとんどのTN-LCDにおける市販ドライバーICはDuty駆動を行っている。

今回はDuty駆動はせず、最も簡単なStatic(スタティック)駆動で制御する。

LCDへの入力波形のコントロールが簡単でですが、LCDへの接続ピン本数が

多くなる欠点があります。

そこで74HC595を使用してMPUのPICからの制御ピンを3本に抑えています。

■波形の生成

下の図は本LCDとは関係ない7セグの結線図であるが、Static駆動におけるSEG波形とCOM波形の説明です。

この場合、SEG0のセグメントは点灯、SEG1のセグメントは消灯です。

 

■ハードウエア

LCDパネル:サンテック・ディスプレイ社製TN-LCDパネル(7セグメント2桁+→アイコン2個)

        StaticTN-LCD , 駆動電圧5V

MPU:Microchip社製PIC16F88

シフトレジスタIC:東芝製74HC595


■ソフトウエア

コンパイラ:CCS社 PCM (プログラマ:PICkit3)

TMR0を使用して任意のフレーム周波数は生成。

詳細は<74HC595.c>を参照願います。

■生成波形の観察

フレーム周波数:50Hzに設定しての波形観察。

約200μmのリップルが存在。これは74HC595へのデータ転送時間が影響している。

液晶分子の応答速度は数十msですのでこのリップル時間では早すぎて液晶分子が

追従できないものです。よって表示にはほとんど影響しないものです。

図1  表示ON波形 

図2  表示OFF波形